【3Dアバター制作記録 #1】概要・作りたいもの(2019~挫折まで) | 内向型人間の知恵ブログ

【3Dアバター制作記録 #1】概要・作りたいもの(2019~挫折まで)

アイキャッチ:アバターのデザイン

3Dアバター制作記録:もくじ

2019年8月~2020年2月までの取り組みが挫折したため、書きたかったアバター制作講座の代わりをまとめました。

工程ごとに分割せず1ページにまとめるため、文章の肉付けは簡略しています。
画像を挿入するとどうしても長くなるため、記事を分割しました。

前置き

なぜ書くか

取り組んでいた当時は、(少なくともググったなかでは)VRChat向けのモデリング講座は二つ、三つしか見かけなかった。
これまでのレンダリングやアニメーション目的の講座などでは対応できない部分などを埋めることができるなら、自分がノウハウを公開することには意味があると思う。

対象読者

3Dアバターを作ろうと思っているすべての人へ。
ただ、私は素人で、手探りで進めて知ったことしか知りません。
解説の少なさを嘆いていたこの1年半の間に、より優れた解説がネットに公開された可能性があります。

なぜ3Dアバターを自作するか

2017年末に起こったVtuberブームと、同時期に知ったVRChatの共通点が3Dのアバターだった。
そこに関わるにはいくつかの手段があるが、残された選択肢と「自分で作ってこそ」という理由から自作の道を選びました。

[i]イチから自分でアバターを作ることを「フルスクラッチ」と呼ぶらしい。

前回の取り組み

2018年の取り組みは過去の記事をどうぞ。

【関連記事】
【失敗談】Vtuber・VRChat用の3Dモデル製作で挫折するまでの記録

今回はどこまで進んだか

挿絵:アバター制作の進行度

百聞は一見に如かず。
モデリング工程で全体を形作り、セットアップ工程では表情(モーフ・シェイプキー)の作成まで出来た。
しかし、シェイプキーの作成方法に不備があったため大きくつまづくことに。

【参考・外部リンク】
3DCGデザイナーとは – 各工程ごとに業務内容を詳しく解説 _ マイナビクリエイター

挫折した理由

胴体・髪・衣装などのパーツ分けしたオブジェクトを仕上げで結合する際、作成したシェイプキーの破損を避けられなかったため。

直し方(というか、やるべき作業の工程)がわからなかったので、モチベーションが右肩下がり、そもままフェードアウト。
未完成のまま2020年も終わろうとしている。

利用するソフト

Blender

メインで使う、モデリングを行うためのソフト。
今回のアバター制作はバージョン2.8のリリースに併せて開始した。
Windowsだけでなく、macOS、Linuxにも対応(当時はUbuntuで制作)。

※2020年8月31日にバージョン2.9が、同年11月25日にバージョン2.91がリリースされました。

10年前だと「フリーはメタセコイアで、プロはMayaなど」という印象があったが、今ではBlenderが広く認知されるようになったと感じる。
(私が大学でBlenderを触ったときは、まだ日本語化がされていなかった。)
例えば、MicrosoftがBlenderに開発資金を提供したり、「エヴァ」の制作現場がBlenderを採用したなど。

【参考】

Krita

下絵、テクスチャを描く・塗るときに使用するソフト。
(個人的には読みは「クリタ」。イントネーションは「栗田」と同じ)
メジャーなPhotoshopやSai、CLIP Studio Paint(クリスタ)でも可。

KritaはLinux系OSの他にWindows、macOSにも対応。
(最新ニュースは翻訳の都合で英語版のページが早く読める。)

Unity3D, UnityHub

有名なゲームエンジンの一つ。
VRChat用のアバターを設定するVRChat SDKを動かすために必要。

UnityHubは、Unity3Dのバージョンを管理できるソフト。
Unity3Dは複数のバージョンが並列していて、適切なバージョンの利用が必要になる。

Windows10

多くのユーザが依存するOS。
アバターの制作はWindows以外のOSでも可能だが、VRChatそのものは(Steam版は)Windowsにのみ対応している。

工程1. 作りたいものを決める

概要だけで終わると退屈なページになると思ったので、最初の工程を加えることにしました。

目標の用途・仕様

  • VRChatで動作すること
    • ポリゴン数7万以下
  • VRChat以外で、Unity3DやMMDで動かせること
    • 最優先はVRChatでの動作
  • 髪型の変更・着替えを可能にすること
    • 切り替える方法を把握していないが、体と服を個別に制作することは確か
  • 目は、白目のくぼみに瞳を浮かせる
  • 髪や胸・衣装を揺らす
    • 実現するスクリプトは有料

VRChatは、モデルの最大ポリゴン数が7万ポリゴンまで緩和されました(2018年末)。
もし動画配信でUnityやトラッカーでモデルを動かす用途の場合、ポリゴン数は「所持するPCが処理できるかどうか」がポイントになると思います。
(とはいえ、この2年たらずでCPUやグラボの性能は格段に向上しましたが。)

参考までに、当時Vtuber四天王と呼ばれていた先駆者のポリゴン数を掲載します。

Vtuberポリゴン数(参考)
キズナアイ:8万ポリゴン
電脳少女シロ:10万ポリゴン
ミライアカリ:17万ポリゴン

3Dのアバターを作成する際に最適なポリゴン数は?用途ごとに解説! _ モデログ

外見

自分の好きな要素を取り入れます。
架空の生物でも無機物でも何でもアリ。

以前から作ろうとしているアバターは「みどり色の髪」「ポニーテール」「眼鏡」など……。
今に至る外見は、2009年のゲームのキャラクタークリエイト(※)で、好きな要素はすでに盛り込まれたキャラを使っていた。

挿絵:PSO2の自キャラ

【スクリーンショット利用ガイドライン】
(C)SEGA
『PHANTASY STAR ONLINE 2』公式サイト

(※)ファンタシースターポータブル2・ポータブル2インフィニティのスクリーンショットはガイドラインの都合で掲載できません。

衣装デザイン

挿絵:衣装デザインまとめ

衣装デザインは未経験なのもあり、丸1ヶ月費やしたが良い結果にはならなかった。
マジで思いつかない。
(参考にと既存のキャラクターデザインを見るが、見れば見るほど選択肢が減っていく。)

裏ワザ:学校の制服など、ありふれたものにすれば悩むコストは減らせる。

とりあえずモデルを作成するために妥協したが、もっとちがうデザインにしたかった。

その他

目・瞳の制作アプローチ

挿絵:目の制作方針

白目の部分を袋状にくぼませ、黒目を浮かせる白目空間タイプ(勝手に命名)の手法を用いる。

他には、現実の人間を模倣するなら眼球タイプ、イラストのような平面タイプ(勝手に命名)がある。

VRChat用モデルの最適化

挿絵:作成したテクスチャ

作ってもいないのに最適化とは気が早い。
しかし、知っていれば役に立つこともある。

Wikiを読んで、使用するテクスチャの大きさは2048 x 2048ピクセルにしてみた。
形式はbmpが良いらしいが、当時はPNGで出力した。


ひとまず、座学的なポイントを書きました。
アバターを作りたい欲求があるなら、文字でも絵でも、とにかく書き出してみましょう。

→次回:下絵・三面図を用意する

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